大江慎也と花田裕之
最近、疲れている。仕事が忙しいわけでもない。時々、人生や生活が分からなくなる。人から見れば、特殊な生活をしているせいだろうか。前が見えない。ダウナーな気分が続く。「人生って何だろう」〜同じことばだが、若い頃の焦燥感から来るものとは違う。別につらいわけではない。感情が平板になってきているような気もする。
こんな時には、この人たちの音楽に寄り添ってもらうのがいちばんいい。静かに胸の中に入り込んできて、心をグラグラゆさぶってくれる。
去年の5月28日(そういえば、会社を辞めさせられた直後だな)、花田裕之のソロライブにシークレットゲストとして登場した大江慎也。その2人のアコースティックギターだけによる演奏を収めたアルバム「ORIGIN DUO~COUNTERATTACK」。大江在籍時のルースターズの珠玉の名曲たちを聴かせてくれている。
「Last Soul」「She Made Me Cry」「Hey Girl」「Case Of Insanity」「Sad Song」「I'm Swayin' In The Air」と続き、後半はR&Bナンバーのカバーや初期の名曲「Sitting On The Fence」、そしてロックン・ロールの祖の一人であるボ・ディドリーの「Mona」のカバーで終わる。大江ルースターズの最後のアルバム「φ」の最終曲から始まり、最後には自分たちのルーツにまで遡って終わる。恐らく、ここで大江は一度自分の来た道をたどっていき、総括した上で、「The Greatest Music」で21世紀型ルースターズを作り上げたのだろう。
「Last Soul」はルースターズのベストソングと思っている。ここにある「甘い狂気」は、まさに、「僕の心を素敵に惑わせてくれる」。「Case Of Insanity」「Sad Song」・・・もう、だめだ。「涙が頬を流れ落ちる」。
20年たっても、大江の声は変わらず、震えている。花田のクールでセンスのいいギターリフがそれを包み込む。前にも書いたが、この2人が20年以上、離れて活動していたのが嘘のようだ。
「悲しまないで」「きっと、うまく、いくさ」(「Hey Girl」)










