21世紀型ルースターズ!
伝説のカリスマロッカー、大江慎也が純粋にソロ名義としては1989年発表の「PECULIAR」以来17年振りのニューアルバム「THE GREATEST MUSIC」を発表した。ソロ名義とはいうものの、バックを務めるのは、全曲、花田裕之(G)、井上富雄(B)、池畑潤二(Dr)。驚いた。第1期ルースターズとまったく同じメンバー。いろいろな権利のからみで、「ルースターズ」の名前が使えなかったのかも知れないが、これは完全な「ルースターズ再結成」だ。
精神的に不調をきたしてルースターズを脱退した後、5年ほどソロ活動をした後、ほとんど引退状態に。何をしているのかもわからないまま、憶測と伝説だけを残して時が過ぎ、一昨年バンド「UN」名義で復活を果たした時にも驚いたし感激もしたが、アルバム自体は期待はずれだった。前編英詞のそのアルバムは、まったく大江の個性が感じられない、のっぺらぼうの作品だった。
今回のアルバムは違う。胸に突き刺さる訥々とした日本語詞が復活している。音はルースターズ本来のソリッドなロックンロール。とくに目新しいことをしているわけではない。でも、そこにあるのは決して「懐メロ」ではなかった。「懐かしさ」なんてみじんも感じられなかったのだ。常に、自分と自分を取り巻く環境の「今」を歌ってきた大江。その姿勢は、十数年のギャップがあろうと変わっていなかった。その「今」とは何か。よれよれになりながら、自分と周囲の「ざらっとした違和感」と歌っていた十数年前。このアルバムにあるのは、その違和感の風を受けながらも、前を見てまっすぐに歩いていく一人の人間(Human Being)の姿だ。「俺はこうして生きてきた」「俺はこうして進んでいく」(I Dream)
















